くるみ火ばしは、火箸の中が空洞になっています。
鉄を丸めて“くるむ”からそう呼ばれるのですが、このくるみ火箸は鉄を丸めて作っているわけではありません。
それでも中は中空になっています。 元々火ばしは手で薄い鉄の板をたたいて作っていました。だから中が空洞になっていたのですがそれを鋳型に鉄を流すことで作れるようにしました。
職人さんがトンカンやるくるみ火箸と違って多少重かったり、炭の火で熱くなりにくいはずの『くるみ火箸』が、意外と熱かったりとありますがそこはいたし方の無いところ。手でトンカンやる火箸は鉄の厚みも極力薄く作ってありますが鋳型に鉄を流すタイプですので、蓄熱量が多くなるのは仕方ありません。
ただ一般の火箸に比べると軽いです。作りも中が空洞なため、ただの鉄の棒よりも繊細な感触があり、鋳型に入れて作る火箸の中ではもっとも良いできものであることは違いありません。
表面の処理は“もやし”とよばれる手法。 ホウ酸をふりかけ炭火の中に入れて高温で加熱します。 ただ鋳型に流して着色して終わりの火箸とはこういった処理工程が違います。この“もやし”処理は茶の湯の世界の侘びさびを出すものです。
鉄は錆びていずれ土に返るもの。その錆びて朽ちていく様子を表現する処理です。
また火箸に孔が空いているのも虫喰いと呼ばれる手法になります。
表面に浮いた様子があるのはこの硝酸をかけて加熱する時に砂鉄を付着させることで作ります。このもやしを作るとき、加熱が強いと鉄自体が解けて穴が開きます。加熱が弱いと反応が進まないので枯れた趣が出ません。
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色は赤と呼ばれていますが、茶色です。これは水にに銅と真鍮を鈴木主善堂に伝わる割合で混ぜて初めて実現する色です。 通常は漆に黄色の出る金属を混ぜて色を作り、塗りを施します。しかしこの袋は元の鉄に、他の金属、銅や真鍮(しんちゅう)などの配合により絶妙な色を作り上げます。
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火箸の先は炭を持ちやすいように刻みがいれてあります。
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■鈴木主善堂 『くるみ火ばし』 価格 6,800円
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