安全に炭の火を起こす方法|炭火を維持する方法・後始末|火鉢の使い方

火鉢・囲炉裏、火おこしの準備

火おこし方〜炭火の維持の仕方を解説

主にくぬぎ炭の火起こし、炭火の維持について解説しています。

備長炭は少し異なります。

① 火おこしの準備をする

火おこし器に4個〜5個を入れる(くぬぎ炭の場合)

火おこし器、火ばさみ、くぬぎ炭を用意します。

市販の火おこし器は直径18センチくらいが一般的です。

現状この大きさですと廉価版と鋳物の火おこし器の2種類しかございません。

ページの最後で簡単に廉価版と昔からある火おこし器の違いをご覧いただけます。

この火おこし器の中に火ばさみを使って炭を3、4本寝かせたり、斜めに立てて詰めて起きます。その際、火ばさみで挟んだくぬぎ炭をよく振って粉や破片を落とすと、炭をガスコンロで加熱中に爆ぜて炭の粉がパチパチ飛び散る危険を避けられます。

火鉢・囲炉裏、火おこしの準備

火おこし器(鋳物)

ガスコンロ用の五徳

ガスコンロ用の五徳

② 火をおこす(くぬぎ炭)

ガスコンロの上に火おこし器を載せて火を付けます。

火おこし器をガスコンロにかけ、強火で5分ほど加熱します。炭の下のほうが真っ赤になったらOK。

時間にして5分くらいです。

慣れないうちは8分くらい火にかけるとその後の火付けが楽です。

火おこし器をガスコンロから火鉢まで運ぶとき、網目から火の粉が床に落ちることもあります。畳や床が焦げたこともあります。ゆえに火おこし器は「台十能」という受け皿がセットされたタイプを選ぶと心理的に安心します。(フライパンなどでも代用可能)。

イラストにあるような台十能は廃盤になっているのでこちらは廉価版(アルミ)か茶道具の高級品(銅の打ち付け)のどちらかを選ぶことになります。

なお紀州・土佐備長炭は火おこし器なら10分以上かかります。なので一般的には「くぬぎ炭」はガスコンロで火を付け、くぬぎ炭がしっかり燃えたら「備長炭」を投入。炭から炭へと燃え移らせるほうが効率的で楽です。

火鉢・囲炉裏、火おこしの準備

くぬぎ炭のページ

【注意!】カセットコンロでは絶対に加熱しないこと。炭火の熱でガスボンベが熱くなり、爆発する危険性が高い。また、着火剤も絶対に使わないこと!

カセットコンロで炭火起こしは危険!のバナー

 

③ 火鉢に炭を入れる

火鉢の灰の上に火の付いた炭を置いていく

灰ならしで火鉢の灰を中央に寄せて山をつくります。ほんの少し盛り上がっていればよいです。 そうしたら山の頂上を平らにならしたら浅く穴を掘ります。(穴はごく浅く、ちょっとへこむくらいの感じ)。その上に炭を寝かして置きます。 置き方は立てても寝かせても良いですが「初心者の方」「最初から火力強くして熱くしたい方」は炭を立てると火力がでます!

くぬぎ炭どうし、お互いの火の付いた部分を接するように置くと、熱を補い合って火が付きやすいです。

イラストは火箸でくぬぎ炭を寝かせて置いている様子。

火鉢の火おこし

 

④ 炭火を維持する

1時間もすると炭は燃えて一回り小さくなっています。半分くらいになったら新しい炭を、燃えている炭のすぐ外側に置いて火を移らせていきます。

炭が半分以下の大きさになったら新たな炭を足すします。

まず、火のついた炭の直ぐ側に新しい炭を置きます。場合によっては急激に熱せられてパチパチいいます。最初にくぬぎ炭の粉を払っておくとパチパチを減らすことができます。

火鉢・囲炉裏、火おこし

 

⑤炭と換気の問題

なお、上質なくぬぎ炭といえど一酸化炭素は出ます。致死量は出ませんがそれでも一酸化炭素がたまってくると頭が痛くなったりします。必ず換気をしましょう。1時間に1、2回は窓を開け、新鮮な空気を入れることを忘れずに。 もしくは窓を細く開けたままのほうが良いかもしれません。

 

⑥炭の後始末の方法

くぬぎ炭なら2時間ほどで燃え尽きます。

燃え尽きるまで待てない時や夜寝るときは炭は灰に埋めます。灰に埋めても良質な灰だと灰の中で炭は燃え続けます。

この場合は一酸化炭素の心配は無いのですが炭は数時間もすると灰になって無くなっています。

炭を手早く消してまた使用したい場合は火消し壺を使うか、ベランダやお庭などに炭だけを持っていき水をかけます。

くぬぎ炭だけは”燃えている炭に水をかけても次また利用できます。”

決して「火鉢の中に炭を入れたまま水をかけないように!!」

大災害が勃発します!

 

炭の火の後始末 その1:灰を上からすっぽり被せて放置

炭の火の後始末 その2:火消し壺に入れる(すぐは消えないが次回使える)

炭の火の後始末 その3:安全な場所で炭に水をかける。もしくは水の中に炭を入れて急速に消す。(次回また炭は燃えます。)

 

以上が火鉢における炭の着火方法と維持、後始末の仕方でした。

ぜひ楽しい火鉢のある暮らしをお楽しみください。

 

 

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