こんにちは。
番頭の三浦のぶひと でございます。
檜(ひのき)の火鉢
弊店では骨董の火鉢と新品の火鉢をを扱っておりますが、その新品の火鉢の中で一番最近登場したものといえば「檜の火鉢」です。
そうです。
あの檜 ヒノキです。
こちらが登場したのが昨年の後半。
まだ3台ほどですが、お売りさせていただきました。
ところが職人さんから連絡がありまして、木こりの減少により木材の運搬費があがってしまったとのこと。
仕入れ値で1万円以上あがってしまいます。
そうすると赤字とは申しませんが、ぎりぎりもぎりぎり。
私のお仕事は、職人さんの生活向上と日本の火鉢文化のためでもありますが、一番はお客様に火鉢のある暮らしをお楽しみいただくこと。
むやみに値上げもできず。
かといって職人さんに負荷もかけられず。
もうひとつ理由もありますが細かくなるのでここでは割愛いたします。
販売中止になってしまいましたという説明
そうした理由により、一時的に販売を中止ということになってしまいました。
ちょっと番頭のワタシ一人で決められない事情もありますもので。
誠に申し訳ございません。
檜の火鉢は弊店が。
同じスタイルの楢(なら)の火鉢は、某店舗で。
という流れでした。
檜を中止にせざる得ないということで、
楢の火鉢に登場してもらおうと思います。
ただこちらは昨年までに作ってもらった火鉢なので、販売価格も過去のお値段。
次に作ってもらうときから、やはり10万円を超えて、12万円くらいになってしまいそうです。
日本は久しくデフレですので、このへんはやむないなと思っております。
木こりの激減は過去の資産の価値があがる(けど喜べない)
とはいえ、木こりの減少は日本全土でおきてります。
炭の減少も、原木の減少が理由ですが、その流れはこうです・
- 木こりが減る
- 木を切れない
- 切れない椚は太くなる
- 太すぎて炭に出来ない
- 植林もするが、維持するのに必要な木こりがいない
- 竹やぶが出現する
- 木が育たないで竹やぶになる
- 一度山に竹が生えると、復活は金額的に困難
- その山ででは木材がとれなくなる
- 遠くの山がみつかる(権利問題)
- 遠いので運搬が大変&高コスト
- さらに高齢の木こりは対処不可能になる
みたいな循環です。
私も今は八王子に住んでいますが、山の人間ではないのでこのあたりは職人さんや炭焼さんから聞いたことをまとめています。
こうなってくると炭はもちろんですが、今まで作ることの出来た火鉢も、さらに作られなくなります。これはもう火鉢に限らないことですが。
すると後世には価値が上がっている。
という流れです。
モノ価値は欲しがる人の数によってきまりますので、ものが無くなれば価値が上がるという単純なものではないです。
言ってみれば私、番頭の個人的な感情からくるものではありますが。
せっかくの西川ヒノキをつかった火鉢
なんとか値段の折り合いがついて再開できるようにがんばりますが、そのまえに楢の火鉢、よろしくお願いいたします。
楢の火鉢は今月登場させたいと思います。