火鉢

 

火鉢の道具店ができるまで

2004年にスタートした火鉢のお店。どうして「火鉢のお店」を始めたのですか? と、よくご質問をいただくので、Aboutページで先にご紹介しようとおもいます。

下の画像は、明治時代の中頃
につくられたケヤキと黒柿の手あぶり火鉢です。

明治時代の手あぶり火鉢
皆様こんにちは!

ページをご覧頂いてありがとうございます。

最初のOPENは、2004年の5月ころでした。

一番最初は、杉並区の善福寺3丁目ででスタートしました。

火鉢のお店を始めたきっかけは、「流れから」です。

2002年、「恵比寿」を自分の街と勘違いした、少し頭の足りない私が、
恵比寿の海外向けWebサイトを作ろうと、恵比寿中を営業してまわりました。

最終的にこれは途中でやめてしまうのですが、そこに1軒の炭屋さんがありました。

そうなんです。

恵比寿はもともと炭の街だったのです。

その昔、恵比寿は蒸気機関車の終点駅。そこで石炭を詰めてシュッシュ・ポッポと走り始めるわけです。

そのため一時期はは70軒以上の炭屋(燃料屋さん)がありました。

時は平成。今は1店舗しかありません。

その炭屋さんへ、2002年の春にWebサイトの営業で伺ったのがすべての始まりでした。

 「そんなものはいいから、うちの炭を売ってよ」

その言葉を聞いて初めて、「ネットでものを売るのも面白そうだなぁ。」と思い、
目の前にああった炭の下着(Tシャツとかパンツとか、炭の女性用肌着)の販売ページを作り始めるのです。

これがすべての始まりでした。

定番の売れない話

でもまったく売れません。

すでに炭ブームが去った後でした。

次にシックハウス対策や電磁波対策の炭を売り始めましたが結果はおなじ。

次は七輪を売り始めました。三日三晩徹夜でページを作りました。できあがって「やったー」の後です。

「七輪本舗」という七輪専門店がおもいっきりヤフーのトップで紹介されていました・・・

なぜ最初に調べなかったのか。

これは本当にがっかりしました。まあその程度の人だった言ってしまえばそれまでですが。

 

火鉢屋あらため火鉢の道具店

諦めの早い大人

諦めの早い私はもうオンラインショップじたいを辞めようと思いました。すぐやめちゃうのは、何もいまどき若者だけではありません。

でもそういえば、炭の増田屋に仕入れに行ったとき、火鉢があると教えてもらったな。

というわけで、最初の骨董の火鉢は増田屋から仕入れました。

それが長火鉢で、セットで10万円でした。

数日で売れました。

これが、火鉢のお店を作るすべてのきっかけでした。

火鉢のお店で14年

なんだかんだいって、14シーズン目。2018年で14年になります。木製の火鉢に絞って販売してきました。この14年で半分以上の職人さんがお亡くなりになり、作品もこの世から消えました。

職人さんが一気に増えることも無いので、商品数が拡大していくこともございません。山の荒れ具合や職人さんのあまりの高齢化により、炭文化すら実はあと30年と言われています。炭焼の現地ではもうあきらめムード。

骨董の火鉢ももう殆ど市場に出てきません。台湾の人が、やっと火鉢に興味を持ち出したと聞きますが、聞いた後から追いかけるのが性に合いませんし、なんかそのための火鉢屋では無いんです。

底にお店の存在意義は無いです。

どこの工房も見事に後継ぎがいないですし、今では日本に一人しかいない、茶道具をつくる職人が、日本人の大御所のもとで修行してきた中国人の女性。なんてパターンもあります。これが何かは絶対に書けませんが、これが現状です。

敢えてこれからの10年

せっかくここまでお読みいただいた方がいらっしゃったとしたら、本当に申し訳ないのですが、大したプランはありません。火鉢は冬になれば使いたくなるので、ほそぼそ、お店をやっていきます。

ただ1つ希望を持っているとしたら、鍛冶屋さんとのコラボです。鍛冶屋さんの自在鉤が、NYのレストランで使われたのが4年前の2014年頃。

今年2018年。世界でトップの和食レストラン「龍吟(りゅうぎん)」さんで、レセプション照明(受付の照明)として採用されたこと。仲介は「乃村工藝社」さんです。

次は、「柿安」さんの六本木ヒルズ店で使われることが決まっています。

鍛冶屋さんのところには、若いお弟子さんがいます。この若者が、鍛冶屋の仕事一本で家族を養い、さらに他の若者が、俺もやるぞと思ってくれる。

今はそこに、このお店の存在意義を見出しています。

NYのレストランで採用されたときから、漠然と思っていたことが、「乃村工藝社」様のおかで、一歩も二歩も進みました。

本当に感謝しかありませんし、「龍吟」さんにもこれ以上無いほど感謝しております。

また、当店の一番の誇りである、6000人いらっしゃるお客様。そのお客様方に大変、大変恵まれたこと。これは誠に、前世までさかのぼり、来世でもお礼を申し上げます。

私はまだそのご厚意にお返しができておりませんが、何らかの形で、「火鉢屋で買ったことがある。」そうご自慢いただけるような結果を残そうと思います。

その結果の1つが、鍛冶屋さんの若者と、後に続く若者に、職人の仕事に熱狂を感じてもらうことです。

とりあえず、とりあえず、全力でぶつかります。

 

最後までお読みいただき、有難うございます。

今後とも宜しくお願い致します。

火鉢屋 三浦のぶひと