第323弾 総黒柿一枚板 明治の火鉢
今回の323弾はこちら。明治後期は間違いなく、切れ込みをみると明治中期ころかなとも思います。道具はもともとついていましたが、後から付け足したものなのでどれも昭和のものです。
第322弾 黒柿一枚板 明治の火鉢
前回の322弾の黒柿一枚板 明治の火鉢。底板だけ黒柿ではないので総ではないですが、全面黒柿。そして時代はこちらのほうが古いです。個人的には明治の中頃かなと。
三徳の五徳。灰ならしというよりも「灰かき」です。そして薬莢の火箸。単品扱いで6,000円ほどでしょうか。これに灰が3〜4kg付きのセットと、本体のみのⅱ種類をご用意しました。


この取手の切り込み!厚み1cm以上あります。

奇跡的に落とし、炉の銅板が綺麗です。火鉢そのものも綺麗ですが、余り使われてこなかった様子です。良いものは蔵にしまわれているので、状態が良いのが通例です。野ざらしや物置に放置ですと、ここまで綺麗には残っていません。虫喰の穴だらけでもおかしく有りません。
大きな蔵にしまわれていたということで、概ね地元の有力者がつかっていたものです。そもそも木製の火鉢に在庫というものは有りませんでした。
江戸時代には幕府の許可もらった職人しか作れませんでした。依頼を受けて作られるのが木製の火鉢です。庶民の使用する火鉢にも木製はありましたが薄い板を張り合わせたもの。
ただそれでもかなり珍しく、ほぼ90%以上は陶器の火鉢だったようです。というわけで、どんな方がつかっていたか気になるところです。金沢のお宅にあったことだけしかわかりませんが。