岩戸鉄瓶アラレ|お色直し済み鉄瓶
お色直し済み鉄瓶 第一弾
盛岡の岩戸賢一郎作の岩戸鉄瓶 Usedお色なし済み品です。
お色直し済みとは一度は使用された鉄瓶を鋳掛屋(いかけや)綱取さんがお色直しをした鉄瓶のことです。
使用されたといっても数回お湯を入れて沸かしたラベルの使い方。
これを新しい状態に戻すことを言います。
パソコンではありませんがリセットしたと言っても良いです。
そのため表面も内側もサビもなく表面は黒漆を重ね塗りしてあります。
また炭でカナキ止めという焼付をしながら塗りますのでいわゆる出来上がったばかりの状態とも言えます。
無論はじめに鉄に痛みが一切ないことが条件です。
その上で鉄瓶はお色直しができます。
鉄に痛みがある場合は補正もしくは修正をします。
こちらは金継ぎに近いイメージ。
ダメージ部分を補修して長く使えるようにした、補正済み鉄瓶になります。
こうした作業ができる鋳掛屋(いかけや)とは?
鋳掛屋とは鋳物の修理をする人の職業名で明治ころまでは普通にどこの街にも鋳掛屋さんがいました。
鉄瓶は作っても修理をしない職人さんのほうが圧倒的に多いです。
修理は個々に違う痛みを見極めてその鉄瓶にあった補正をします。だから作るよりも面倒ですし長い経験が必要です。
綱取さんは自ら「鋳掛屋」を名乗ります。
それほど腕に自身もあるからです。
もちろんこの鋳掛屋ツナトリさん、日本伝統工芸士でもあります。
いつもメインの鉄瓶の修理は綱取さんにしてもらいますが今回こちらの岩戸鉄瓶を補正。
この鉄瓶は番頭の所有物でした。
所有する鉄瓶が増えてきたので1つずつ補正して皆様にお使いいただこうと思っております。
岩戸鉄瓶
こちらが岩戸鉄瓶です。
現在の岩手県奥州市つまり旧名称 水沢の鉄瓶です。
いわゆる柳宗理が特に好んだ民芸としての鉄瓶。
日常の道具として使われることを目指して作られます。
民芸品の民芸品たる所以です。
柳宗理の民藝運動にはこうあります。
民藝運動とは
「手仕事によって生み出された日常づかいの雑器に美を見出そうとする運動」
「無名の職人による民衆的美術工芸の美を発掘し、世に紹介することに努めた。 」
最初に道具があり、その道具に美しさを見出していきました。世代的にかぶるビームスの社長は自社のビームスにも民芸品を起き始めたのが20年くらい前でしょうか。微妙に色々繋がりがあっておもしろいです。
民藝運動を掲げた柳宗理のお父さんである柳宗悦の書籍「民芸とはなにか」では超意訳すると民芸とは
「日本の茶道具の美意識ももとを辿れば華人の比較的貧しい人々の使う多くの食器に道具としての素朴さを見出したことから始まる。」
のようなことが書かれていました。 かなり曲解かもですが。
盛岡の鉄瓶との違い
盛岡の鉄瓶は工芸品です。作り方も異なります。数は作れないけれど紋様の美しさと造形の美しさを楽しみます。
重さは盛岡勢よりも重いですが(2kgくらい)お水を入れてしまえばバランス良くなるので特に問題ないと思います。
ただ軽い鉄瓶ではございません。
岩戸鉄瓶は水沢鉄瓶の代表のような鉄瓶。
カナキ止めもしてありますし、今回は鋳掛屋(いかけや)綱取さんという伝統工芸士の鉄瓶職人にお色直しをしてもらいました。
お色直しの際に備長炭でもう一度カナキ止めをし、工房でつくっている天然の黒漆を重ね塗りしています。
新品状態の鉄瓶より良い状態に仕上げっています。
【鉄瓶の作者とサイズ】
作者:岩戸賢一郎氏
サイズ:径20cm×18.5cm× 高さ19.5cm(ツル含む)
製作年は1990年代か2000年代では
¥12,800
在庫切れ