手焙り火鉢 第314弾
総欅そうけやき
総欅の手焙り火鉢。
総欅とは、すべてがケヤキで造られた火鉢のこと。もちろん一枚板。厚みは最低でも1cm以上。
殆どの場合、総欅の火鉢とは長火鉢のことになります。ただし例外もあります。こちらはその例外。
明治時代の火鉢
長火鉢を除けば、手焙り火鉢にも分厚いケヤキの板を使っていました。また、これが明治の初期や江戸期のものになると、底の板も分厚くなります。時代による美的感覚の違いからうまれる差異です。
大正時代は短かったのですが、火鉢に足がついたり、モダンな変化が現れます。そして昭和になると、使用される板がだんだん薄くなります。もちろん組み合わせ方はさらに洗練されたデザインになりますので、昭和の火鉢の良さももちろんあります。
ケヤキの杢目
ケヤキの杢目には様々な種類があります。
なかでも如鱗杢は大変珍しく、光の不思議な反射を見ることができます。
他にも玉杢と、鱗杢(うろこもく)なども見て取れます。
炉縁もケヤキ
火鉢を見れば見るほど、炉縁は黒柿です。柿の木1000本に1本見つかる黒い色の入った木材。この黒柿をつかわずに、炉縁もケヤキ。つまりこの手焙り火鉢は、ケヤキの最高の杢目の板を、これでもかというほどつかった珍しいもの。指物師の意気込みを感じる作品になっています。
深さ16cmの炉は綺麗
銅板の落とし、炉は、灰を入れる所。火鉢の炉は長火鉢でも手焙り火鉢でも、深さ16cmと決まっています。そこに8cm〜12cmまで灰を入れます。
灰が湿ったまま長年放置しますと、銅板が激しく錆びて穴が空きます。 明治〜大正の良い火鉢は良いお宅にしかないため、まず必ず蔵があります。蔵のなかで大事に保管されたものは、銅板も軽く緑青が出る程度で全く問題なく綺麗。このまま末永くお使いいただけます。
総欅の炉縁
炉縁とは、この枠のことです。
もともとは火鉢には炉縁はなく、千利休が考え出した茶道の炉に、縁をつけたのが始まり。そこから火鉢にも炉がつくようになりました。
1つの作法、もしくは流儀のようなもので、しっかりしたものであるとうい意味にもなっています。そのため江戸長火鉢では必ず炉縁が付きます。この炉縁、通常は黒柿で作られます。
炉縁が黒柿である確率は95%以上。すべてケヤキというのは、恐らく「このケヤキを見てくれ!」という思いにしか取れません。
如鱗杢の様子
この、光る感じがおわかりいただけますでしょうか。これが如鱗杢の特徴です。稀にしか出てこない杢目で、なぜこうなるのか不明です。
下に、今まで如鱗杢のあったケヤキの関東火鉢を、参考までにご覧いただけるように致しました。比較してみてください。
実に不思議な杢目です。
なお、撮影のために直射日光に当てていますが、直射日光に1年中当てていると、乾燥しすぎてヒビが入ってきますので、基本的に直射日光には当てないようにお願い致します。
小ぶりな火鉢と
小ぶりな火鉢と並べれば、流石に大きさ異なります。小ぶりな方は一人、こじんまりと手を温めて。と言った感じ。
314弾の総欅 如鱗杢の手焙り火鉢は、これ1台を囲んで、杢目を話題にしつつ複数人で火に当たれる感じ。とでもいいましょうか。
玉杢もあります。
この取手は、切り抜いたものなので、ケヤキの厚みがわかります。そしてこちらの面、取っ手の左側の玉杢が見えます。取っ手の無い面にも2つほどあります。ジョリ目ほど珍しい杢目のでるケヤキには当然玉杢もでますが、いわゆる如鱗杢の中に浮き出る玉ということで、通常の玉目とはまた異なる趣です。
いずれにしても、長火鉢でもまずめったに見ない杢目のケヤキが使われているのが、こちらの手焙り火鉢です。素晴らしい。
必要なお道具
灰は、4kg ほど。くぬぎ灰でもナラ灰でもOKです。どちらも良質の100%広葉樹の灰なので、灰の中で炭はしっかりと燃え続けます。
五徳は、鋳物の五徳(大)4,000円弱か、虫喰五徳六寸 21,000円が灰景色がもっともきれいに見えます。
火箸は、今丁度在庫のある、宮内庁向けに作られた漆塗りの火箸が一番おすすめです。造られた時代が明治時代〜大正とあっていますので、やはり流石にしっくり来ます。
灰均し、とっておきの古いものがあります。こちらは大正時代か昭和の戦前に作られたもの。もしくは、別のアンティーク灰均しがおすすめです。
他に必要なものは炭と、炭に火をつける火おこし器、そして必要に応じて、ガスコンロ用の五徳。
こちらはオプションです。
おすすめの、灰・五徳・火箸・灰均しのセットを梅セットしてご用意致します。お値段は計算中です。
手焙り火鉢 第314弾 梅セット
漆塗りの火鉢 4,800円
アンティークの灰均し 3,200円
なら灰 4kg 4400円
五徳 大 4,200円
くぬぎ炭3kg 3,980円
火おこし器 900円
お道具の合計:21,480円
21,480円+36,000円 合計57,480円
梅のセット価格 52,000円
手焙り火鉢 第314弾 梅セット
漆塗りの火鉢 4,800円
灰均し(大) 5,200円
なら灰 4kg 4,400円
虫喰五徳 七寸 26,000円
くぬぎ炭3kg 3,980円
火おこし器 900円
お道具の合計:45,280円
45,280+36,000 合計81,280円
竹のセット価格 74,000円