「刀と同じ砂鉄」サビない砂鉄の鉄瓶を作りました。大名への献上品である阿古陀(あこだ)の砂鉄の鉄瓶です。

磁鉄鉱(じこうこう)という砂鉄の原石
刀の材料作りと同じ

第一弾で秀仙の当時の阿古陀を
ご購入くださったお客様のレビューの一部です。
一目見てこの鉄瓶に魅せられました。 ちょうど先週NHKのイッピンの再放送があり、鉄瓶への気持ちが高まっていたところでもありました。燭台も何点か持っておりますが鉄の温かさに惹かれます。
50年前のすごい技術!感動モノです。 肉あつに作れば簡単だと思うけど、さすが職人気質! 大変満足しています♪ 前に買った鉄瓶のフタを作ってくれませんか? 獅子の取っ手で
箱から取り出す際の南部鉄瓶のどっしりとした重みを感じて商品の
鉉は
レビュー全文はページ下でご覧いただけます。
秀仙ってだれ?
砂鉄の職人「綱取」の師匠
秀仙と書いて「しゅうせん」と読みます。
名前を「砂子沢三郎」
南部鉄瓶・伝統工芸士の第一号
昭和天皇から勲章授与の伝統工芸士です。
鉄瓶を発明した「小泉仁左衛門」直系。
その秀仙のつくった鉄瓶の代表作が「阿古陀」鉄瓶
阿古陀(あこだ)とは「かぼちゃ」のこと。
その「阿古陀鉄瓶」を綱取が砂鉄で復刻しました。
右は武者小路実篤が好んで描いたカボチャ

小泉仁左衛門から伝わる技は秀仙に伝わり
その秀仙から直接教えを受けた「綱取」が
2022年に「阿古陀の鉄瓶」を
たたら製鉄の砂鉄で復刻しました。
釜ひとつあれば茶の湯はなるものを、数の道具を持つは愚かな
-千利休のことば「利休百首」より
阿古陀ってなに?
阿古陀は「かぼちゃ」のコト。ウリ科のかぼちゃの形を模した作風全般を阿古陀形 とか 阿古陀○○ などと呼びます。
参考:阿古陀香炉(江戸期) 🔗
一方「阿古陀瓜(あこだうり)」という文字が初めて見られたのは平安時代の書物。つまり阿古陀瓜というものがあったようなのですが現在は幻とされています。かぼちゃなのか、ウリだったのか。
阿古陀=かぼちゃ。
阿古陀を模した道具は茶道具と香炉道具に多くみられますが鉄瓶では江戸期につくられた有名なものがあるくらいでしょうか。
武者小路実篤は野菜を、特にかぼちゃを好んで描いていました。その武者脳工事実篤と同時代に生きた鉄瓶職人が秀仙です。なにか影響を受けていたかもしれないです。
南部鉄瓶の系譜

鉄瓶を初めて作った人
三代目 小泉仁左衛門
初めて鉄瓶を作った人。1750年頃。茶釜に取っ手をつけた。これが鉄瓶の原型。
八代目 小泉仁左衛門
1874年~1952年 この仁左衛門さんより前の六代仁左衛門の弟子が「砂子沢秀人」

砂子沢秀人のつくった
鉄瓶秘伝の書
表紙だけみせてもらいました。

仁左衛門の弟子
砂子沢秀人
仁左衛門の直系の弟子。息子は「砂子沢三郎」後の秀仙

息子で後の秀仙さんです!
砂子沢三郎 秀仙
父で師匠の砂子沢秀人のもとで12歳から修行。1975年、伝統工芸士 第一号に。(南部鉄瓶が国の伝統工芸品に認定されたのがこの年だったから。)
砂鉄と鉄の違い
いわゆる鉄を岩鉄(がんてつ)呼びます。
砂鉄はガラス繊維に似ている金属で刀の原料です。
砂鉄はサビません。鉄はサビます。
当時は東北にも鉄の鉱山がありましたが現在、鉄鉱石は100% 輸入です。 また、当時の製鉄を「たたら製鉄」と言いますが現在、たたら製鉄を行っている工房は盛岡でも5つしか残っていません。他はみな電子溶鉱炉で鉄を溶かし、溶けた鉄を購入して作ります。「もらい湯」と言います。
工房でたたら製鉄と同じようにして溶かしているのが綱取さんです。
山で砂鉄の原材料を拾い集め、たたら製鉄で砂鉄を精製。阿古陀の鉄瓶を復刻いたしました。
完全に岩手の山の中で採取した磁鉄鉱を炭で溶かして作ります。
50年前の秀仙の鉄瓶をお買い求めいただいたお客様からのレビューです。

これに合う鉄瓶敷きも探したいと思っております。
ふくよかな形と柔らかなくびれに一目ぼれしました。本当に美しい形の鉄瓶です。肌合いにも新しいものには無い、柔らかな温かみを感じます。しばらく飾って眺めていようと思ってましたが、一応、今お湯を沸かしてみました。しゅんしゅんと良い音です。注ぎ口からのお湯も良い感じで落ちてゆきます。。永く大切に育てていこうと思います。
※ 完成品として保管されていた3つのうちの1つを兵庫県のお客様がお買い求めいただきました。その際メールにてお伝えくださったご感想でございます。

《以前ご購入の鉄瓶のフタのツマミをえびす阿古陀鉄瓶と同じ獅子で作って欲しいというご依頼でした。お作りしてお渡ししました。》
こちらがお客様からいただいた鉄瓶のお写真です。物凄いテーブルですが前の代からあるので詳細不明とのことでした。このテーブルに目が奪われます。
エビス阿古陀鉄瓶は本体部分だけ残っていたものが1つくらいはありましたので、鉉(取っ手)と獅子のフタをお作りすればお渡し出来ます。もしご希望ございましたら1つだけお譲りすることは可能です。

箱から取り出す際の南部鉄瓶のどっしりとした重みを感じて商品の
机上にどっしり腰を据えた阿古陀形の鉄瓶を目の当たりにして、こ
鉄という硬質な素材を用いながらどこか柔らかみのある味わいに仕
ただ湯を沸かすだけの道具がその分を超えずギリギリの線上で美の
三浦様には感謝申し上げます。
余談ですが、この阿古陀形鉄瓶を真横から拝見いたしますと、鉉は
番頭の三浦です。 大黒天様とのご感想ありがとうございます。もう一つの阿古陀鉄瓶がエビス阿古陀ですので恵比寿様と大黒天様のようです。非常に縁起の良いご感想いただきまして感謝です。
やはりこうしてお一方ずつご感想いただきますと、様々なお感じ方ありまして伺っていて大変興味深くまた楽しく感じます。
有難うございました。

綱取がつくる砂鉄の阿古陀鉄瓶
希少性・保証
【希少性】
原材料の磁鉄鉱から集め、たたら製鉄で溶かし砂鉄を精製。その砂鉄で秀仙の使っていた型を利用して「阿古陀鉄瓶」を復刻します。
獅子のツマミも秀仙独自のもの。秀仙の作った獅子の型を使います。
獅子のツマミは鉄瓶の世界でもこの秀仙のツマミだけ。
弊店「火鉢の道具店」が1つ1つ製作年と制作番号、そしてお客様の情報を紐付けして記録。後年、お持ちの砂鉄の鉄瓶が完全なるたたら製鉄による砂鉄であり綱取が作ったことを証明いたします。
【保証】
1.特に証明書のようなものはご用意しておりませんが、必要であればお時間いただければご用意します。(5,500円) 証明書の方をお付けします。 2.当ページはお店のあるかぎり残りますので証明の1つとなります。 3.1年以内の水漏れに関しては無償で修理いたします。 4.5年以内の水漏れの場合は通常の修理費用の50%にて修理いたします。(およそ5,000円〜1万円) ただしHIヒーターの利用はのぞきます。IHヒーターによる水漏れと通常使用の水漏れは拝見しますとわかります。※✦使用上の注意✦当時の鉄と現在の鉄では成分が少し異なります。ゆえに昔の鉄瓶はIHヒーターは不可。Amazonさんで2,500円ほどで電熱線のヒーターか、小型のIHポータブルっを小〜中でお使いください。

えびす阿古陀 鉄瓶 | 阿古陀瓜 鉄瓶
各々月に1つほど製作可能です。物理的にそれ以上の製作が出来ませんもので、ご予約等は特にお受けしておりません。よろしくお願い致します。
砂鉄の鉄瓶 全種類
砂鉄5種類+山田の鉄瓶