【鉄瓶について最も詳しい】
「失敗しない鉄瓶の使い方〜選び方」

まるで鉄瓶の教科書

鉄瓶の教科書でわかること

  1. 失敗しない鉄瓶選び
  2. 安全な鉄瓶の使い方
  3. 鉄瓶のメンテナンス方法
銅瓶の写真

誰のための鉄瓶の教科書?

こうした方のお悩みを解決できるように最善を尽くします。もしご質問等あればお気軽にお尋ねください。

1-1.まずは知ろう。鉄瓶と急須の違い

1.-鉄瓶と急須の違い

鉄瓶と急須の違いとは?

急須 鉄瓶
何につかう? お茶を淹れる お湯を沸かす
鉄分はでますか? 出ない 出る
錆びますか? 錆びない 錆びる
火にかけられる?
取っ手は固定? 左右に倒れる 固定
内側の処理
ホーロー そのまんま or 炭焼き

ごく一般的な違いです。
岩鋳の鉄瓶兼用急須は鉄瓶でもありますが火にかけられるし鉄分も出ます。
こうした例外も一部にはあります。

○急須はお茶をいれる道具。
□鉄瓶はお湯を沸かす道具。

○急須は鉄分は出ない。
□鉄瓶は鉄分が出る。

○急須はサビない。
□鉄瓶はさびる。

○急須は火にかけられない。
□鉄瓶は火にかけられる。

○急須の取っ手は倒れる。
□鉄瓶の取っ手は基本倒れない。(例外あり)

○急須は5,000〜10,000円
□鉄瓶は1〜2万円、5万円前後、10万円前後、10万円台、20万円以上など

鉄瓶と急須の違いは用途の違いです。

急須はお茶を淹れる道具。
鉄瓶はお湯を沸かす道具です。

鉄瓶の取っ手(鉉と言います)は倒れません。

職人さんに聞いても理由はわからないとのことですがおそらく、囲炉裏の自在鉤に吊り下げたりしますし昔は大家族。4Lの鉄瓶が普通でした。4Lの鉄瓶おもさ5kg以上の取っ手がグラグラしたら普通に危ないと思います。

ただし例外一部あり。

骨董の鉄瓶には急須並みに小さいくて鉉の倒れる鉄瓶もあります。これがなにかまだ不明ですが、そうした鉄瓶は概ね数十万円〜過去8桁になった鉄瓶までになったものがありました。

鉄の急須の取っ手は取れやすいので注意が必要です。

鉄の急須の取っ手は鉄瓶の取っ手と材質も異なります。物凄く硬い鉄の棒を曲げるので一度取れてしまうと修理可能ですが1万円以上します。さらには取り付け時に折れることすらあります。

お鉄の急須は製造元に頼んでも修理は受け付けていただけません。さらにお気をつけください。

2-1.失敗しない鉄瓶選び【健康被害を避けます】中国鉄瓶の見分け方

中国製の鉄瓶の見分け方と注意点についてまとめました。

鉄で作られていれば鉄瓶なので問題はないのですが、人体に悪影響ありそうな耐熱塗料が内側に塗られているケースも見受けます。

またAmazonで注文して届いたら取っ手が取れていたケースも数件いただいております。販売元に連絡すると新しいものを送ってくれます。これは一般的にはあり得ないこと。 それだけ原価安く提供できている証でもあります。

それが悪いわけではありません。ただできるだけ安全で安心な鉄瓶をライフを送っていただくために今回、中国製鉄瓶の見分け方について書いてみました。

またあくまで噂ですが、お隣本国では日本の工房の名前のついた鉄瓶も売られているそうです。虎山工房という名前のついた中国製もあるとか。

ただ現在は日本から持ち込むすべてのものに関税が100%かかります。こうした中国の国内事情を考えると仕方ないのかなと思います。ただ完全なる偽物ですし、その偽物の鉄瓶がホンモノの鉄瓶と同じであることはありません。

見分け方は簡単です。そのためホンモノとの見分け方を知っておくと鉄瓶の購入時に安心です。是非参考にしていただけると嬉しいです。

2-2.失敗しない鉄瓶選び【量産型とホンモノの見分け方】

ホンモノというと語弊ありますが、日本で売られている日本の鉄瓶にも量産型の鉄瓶はとても普及しています。もちろん量産型でもよいのですが、見分け方を知っておくことは大切です。

そうでないと高い鉄瓶は意味なく高く値付けしているともとれるからです。もちろんそんなことは決してなく、高いには高い理由が。安いには安い理由があります。その値段の違いにダイレクトに現れる作りの違いについて解説してみました。

量産型(工業製品と、手作りの2種類あり)と、職人技との違いを見分ける方法さえ知っているのと、知らないのとでは大きな違いがあります。

納得の上で鉄瓶をお選びいただけるように、できるだけ見分けポイントをわかりやすく書いたつもりです。鉄瓶ご購入前に是非ご一読いただけると嬉しいです。

鉄瓶の見分け方|ホンモノはどれ?「量産型 vs 職人の手作り」見分け方は簡単1箇所見ればわかります。

3.鉄瓶の値段の違いはどこから (鉄瓶の作り方には4種類ある)

鉄瓶には1万円台から10万円超え、20万円超えまで様々です。

私にも最初はさっぱりわかりませんでした。むしろ値付けは適当?詐欺?

とすら思いました。

今でも忘れません。
鈴木主善堂(盛岡)に電話して単刀直入に聞いたことすらあります。

「失礼ながら教えて下さい。なぜ鉄瓶が3万円もするのでしょうか?」と。

失礼のないようにお聞きしましたが内容は思いっきり失礼ですw.
今思い返すから「なんて失礼な質問だ〜」ってなりますが当時は本人は本当に疑問でした。

3万円の鉄瓶は正直申しまして完全に安い鉄瓶です。

ヒバチヤ的には「ホンモノの鉄瓶ですが民芸調の鉄瓶」です。

まずは値段の違いの説明の前に、鉄瓶の作り方には大きく分けて4つあります。

4つの鉄瓶の作り方について超簡単に解説いたします。

中国製の鉄瓶がまざっている価格たいので選ぶときは注意が必要です。一応中国製のことは忘れて日本の鉄瓶ということで解説します。

この価格帯の鉄瓶は主に民芸調の鉄瓶にカテゴライズされます。

民芸にたいして工芸品があります。
民芸品は生活の道具として作られたものを総評しています。鉄瓶だと主に岩手県の水沢、山形で作られています。なお昔は日本中で鉄瓶は作られていました。

民芸といえば柳宗理ですが、彼が好んだのは盛岡ではなく水沢の鉄瓶でした。鉄瓶の職人さんはこうした表現を嫌がりますが私はいち消費者でもありますので正直に書いてしまいます。

この価格帯の鉄瓶は工程がかなり省かれています。

  • カナキ止め 炭で焼く処理ですがカナキ止めはされていないものが殆んど。錆びやすいです。でも本来は毎日使うものとして作られていますから問題ありません。たま〜にしか使わなかったりするとけっこう錆びます。錆びると赤錆がボコボコしてきます。
  • 1つの鋳型から何個も造るので表面の模様は浅いかんじです。模様で楽しむものではありません。ただ現在は大量生産の工業製品だと妙にくっきりピカピカしたものもあります。ただ盛岡勢とくらべると雑感は否めません。
  • 塗料 お高い鉄瓶は漆を塗ってありますがこの価格帯は塗料です。
  • 取っ手 取っ手は鉄の棒を曲げたもの。ただこれとて難しいのですが、つるっとした取っ手です。なお、真鍮の金色の取っ手がついていたらほぼ間違いなく中国製です。

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