お客様の虫喰五徳 to 薩摩五徳

お客様の虫喰五徳

・虫喰五徳と薩摩五徳をお買い求めいただいたN様

 

店主三浦さま、依頼の品、丁寧な返礼文、練香、本日の9時過ぎに無事完納しました。
偶然、11時過ぎに火鉢を賜った知己が来客し、約3時間に渡る芳醇な対話を、椚炭、練香と五徳二丁と共に過ごすことができました。
客人との時空を超えた対話こそ、人間の芳醇の極み。

利休が創造した茶道具たちと共に、500年後の今に対話の添具として機能していること、無念の死に追いやられた茶人利休も、きっとニッコリと満面の笑みで喜んでいることだろうと、客主が同時に確認できたそんな素晴らしい対話の一実で、不安定だった今年一年の掉尾を飾れたことに深く感謝申し上げます。

火鉢屋さんを介し、福島から散った椚炭師の方々、単己の作家の菊地さまへの道具を通したささやかな支援の本意からの私の今回の購入だった件、友人は、椚炭を手に取り、静かに落涙しながら話を聞いてくれました。大の男が二人、寸暇を割いて、茶道具の憧憬を囲みながら、飯を喰うのも忘れて、笑い、泣き、ただ鉄瓶コーヒーを啜り合った3時間。

お互いの一年の健闘を称え合えた無事の対話の時間創造に繋がったこと、店主さまにシッカリ報告させていただきます。

 

お客様の虫喰五徳薩摩五徳 お客様の声

 

薩摩五徳は、本日初めて顎まで露出させてみました。この堂々たる威容。その設計と存在の滅却を見事にかわし、時代に繋いだ弟子たちの先師利休への誓い。
虫喰五徳に込められた儚さは、友人がイジリ散らかして帰っていった後の炭景色に今染みるように響いています。
一文ならびに、香まで添えて頂いた今回の演出に、一人の火鉢ストとして至極の時間を賜ったこと、深く感謝しております。
無事の一年を、何とか掉尾まで駆け抜けることができました。

また来年もこの愛器たちと共に、心身共に健康で、文化的な最低限度の嗜みを生き抜く糧としながら、危うき時代に挑む日々を重ねていこうと決意しています。
店運営も大変のご様子。売り主買い手の関係の中に、今後も同じ時代を生きる揺らぎと希望を分かち合えるような日々を共に紡げていければと思っています。
火鉢屋さんを介し、先人から時空を超えて賜った掉尾の演出に重ねて感謝しつつ、御社の今後の発展と、店主三浦さま並びにご家族の益々のご清勝を心よりお祈り申し上げます。
ありがとうございました。心を添えて使わせて頂きますので‥。

 

HIBACHIYA

常連のお客様でして、本当にありがとうございます。左が虫喰五徳の六寸、右が薩摩五徳 七寸でございます。 どちらも素晴らしい灰景色。そしてやはり趣が違います。虫喰の場を締める感じと、薩摩の圧倒的な存在感。どちらも楽しめて羨ましい限りです。あれから10年近く経ちますが、当然五徳は健在なはずです。

余談でございますが陶器の火鉢では、備長炭はあまり燃やしません。うまく調整しませんと陶器がわれてしまうからです。くぬぎ炭とて入れすぎないように、それこそ五徳の内側だけで抑えておきたいものです。 今や陶器の火鉢すら見かけなくなってまいりました。(仕入れられないという意味) 大事にお使いください。

ありがとうございました。