こんにちは。
今日、軽い山登りをしたら運動不足すぎて倒れそうになった三浦です。
相変わらず男はつらいよを見ているかというと、見ています。
「火鉢の出て来るシーンを調べるぞ!」と決めた途端、意外と忙しくて観る時間が無いことに気がつくお粗末さを横目に、なんとか第一作と第二作を見ました。
もちろん細切れ細切れで。
「男はつらいよ」第一作目では火鉢は全く出てきませんでした。
第一作目は、その名も「男はつらいよ」 です。
15で親父と喧嘩して家を飛び出してから初めて葛飾柴又に帰ってくるシーンから始まります。
久しぶりに帰ってきた翌日には、妹さくらのお見合いを見事にぶち壊します。
破天荒を超えて、怒りすら覚えるほどの酷い醜態でした。
今の時代には到底考えられないし、許されもしません。
特に初期の頃は1960年代に作られていますから、お札も100円札ですし、あんみつも70円です。
1ドル380円の固定相場制の時代だったんですね。
その1作目では、なんと火鉢は出てきませんでした。
よーーーく目を凝らしてみたのですが、出てきませんでした。
第二作「続 男はつらいよ」では青いナマコ火鉢がとらやの番台に
第二作目は、「続 男はつらいよ」です。
こちらは火鉢、出てきます。
ナマコ火鉢です。
青い陶器の火鉢で、火鉢屋という名前でお店を初めた当時はよく見たものです。
骨董屋さんへいくと、だいたい必ずナマコ火鉢が売られていました。
今は見ませんね。
そのナマコ火鉢は、こんな感じの火鉢です。

この火鉢が、とらやの番台のあたりにあります。
出てくるシーンは
5分2秒
おいちゃんが 「どうも。ありがとうございます!」
と、お客さんに言うところ。
番台になるんでしょうか。
ちゃぶ台の前に正座してタバコを吸っています。
その脇にこのナマコ火鉢があります。
それにしてもこの時代、お店の中で主人がタバコをくゆらせている時代です。
その後、寅さんが失恋して失意の中自室に帰るシーン。
やはり番台になる縁側みたいなトコロ。土間のところですね。
1時間28分10秒
あたりで、同じ場所に置いてあるナマコ火鉢が出てきます。
ちなみにこの第二作。
寅さんが最も泣いたシリーズでした。
失恋して、おんおん泣いていますが、失恋も去ることながら師と仰いでいた先生が亡くなったことが大きかったと思います。
英語を教えているおじいちゃん先生の娘さんに恋をしたのですが、その娘さん(チェリスト)は、病院の先生と結婚することに。一方で寅さんは初めて産みの母親に出会ったシリーズでもありました。
第三作目「男はつらいよ フーテンの寅」では、やはりナマコ火鉢、関西火鉢、関東火鉢などがでてきました。おまけに囲炉裏に鉄瓶をひっくり返すおまけ付き!(笑)
このシリーズでは、最初のとらやのシーン
6分30秒
で、ナマコ火鉢がでてきます。
隣の印刷工場の社長「タコ」が、タバコに火を付けます。
マッチで火を付けるわけですが、タバコに着火したあと、マッチを火鉢の中に「ポイッ」と投げ入れます。
古い火鉢の灰を綺麗にしていると、中から煙草の吸殻がでてくることはよくあります。
木製の火鉢よりも、陶器の火鉢のほうがその確率が高いです。
1時間と20秒
寅さん。
若い男性と、芸者の娘の父親の家に行きます。
そこには相当使い古された関西火鉢と鉄瓶が。
結構寒そうな場所で、間違いなく隙間風ビュービューといった感じの家屋です。
鉄瓶は、それほど高価なものではありませんが、盛岡で作られたものっぽいです。
表面のアラレが細かいからです。
水沢の鉄瓶ならばもっと、民芸調です。
1時間5分過ぎまでこの家にいますので、関西火鉢は結構映っています。
1時間18分 0秒
出てくるのは囲炉裏ですが、失恋したことを知った寅さんが茫然自失で歩きだし、自在鉤に吊るしてある鉄瓶をひっくり返します。
とんでもない粗相です。
燃えている炭の中に水をこぼすと、じょわーーー とものすごい音を出して灰と水蒸気が舞い上がります。
大騒ぎですなぁ。
1時間18分 28秒
30秒ほどすると、旅館の番頭さんと女中さん二人がバックオフィスみたいなところに集まっています。
そのバックオフィスに関東火鉢がおいてあります。
面白いのは、台十能に炭を入れてあって、そこから火鉢に炭をくべています。
音の感じで、炭は備長炭を一回消したものっぽいですが、違うかな。
くぬぎ炭とかナラ炭でないことは確かです。
おが炭はこの当時あったのかなぁ。
もっとこう、安価な炭みたいな感じもします。
鉄瓶が長火鉢の端にあります。
昔は長火鉢にも複数、五徳を入れていました。
もしくは 名前ど忘れしましたが、長方形の五徳を置いてあるのかもしれません。
銅壺(どうこ)ではないとおもいます。
とまあ、第三作目では
陶器のナマコ火鉢
使い古された関西火鉢と鉄瓶
囲炉裏と鉄瓶
関東火鉢と台十能
が出てきました。
それにしても我ながら、なんと地味な作業をしていることやら。
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よろしかったらぜひ。
最後までお読み頂き有難うございました!
火鉢の道具店 三浦のぶひと