お部屋で火鉢を安全に使う方法【保存版】

こんにちは。

火鉢屋の番頭 三浦です。

今回は、

「お部屋で火鉢を安全に楽しむ」

について解説してまいります。

 

火鉢を使うには室内で炭を燃やします。

 

これって安全? 煙は出ないの?

大丈夫なのでしょうか?

結論からいうと大丈夫です。

室内で火鉢を使うのは安全という写真 猫 ユーリ

 

気をつける点が3点あります。

この3つを守らないとトラブルもゼロではありません。

消防署からお電話いただいたことも2度ほどございます。

是非気をつけたいものです。

 

では解説いたします。

 

1.換気をする

2.室内で燃やせる安全な炭

3.備長炭をいきなり燃やさない

 

お部屋で火鉢を安全に使う方法

 

  • お部屋の換気
  • 安全な炭
  • 備長炭を突然火元に入れない

 

まず換気についてです。

 

1.換気をする

現代のおうちは気密性が高いので、

換気は二箇所以上あけて風を通します。

窓を開けるとして。

一箇所だけだ窓を開けても換気には足りないです。

二箇所開けます。

冬だと寒いと思うかもしれませんが、火鉢の前だけは温かいです、

火鉢の炭は血液を温めます。

これは不思議な体験です。

だから雪の降りしきる日に窓全開でも火鉢にあたっていると寒くないのです。

まあ、そこまで全開にしないでもよいので、そのへんは見計らって下さい。

なお、床に近いところにある換気窓は、二箇所開けても足りないので1箇所は上の方の換気にして下さい。

一酸化炭素は天助から溜まっていくからです。

一酸化炭素がたまってくると、頭が重くなってきたり、喉が乾いたり、肩が凝ったりします。

だからなんとなくわかるのです。

また、ガス検知器があまりに敏感で良くなることもあります。

うるさいので換気をがんばっていたこともありました。

換気が大事なのは言われなくて皆さんご存知だと思います。

 

万が一、換気しないで寝てしまったら???

では換気しないで寝てしまったどうなるのか?

人生が終わってしまうのでしょうか?

安全な炭を正しく使っていれば人生は終わりません!

安全な炭を使っていれば最悪の事態にはならないのです。

ご安心下さい。

 

 

2.室内で燃やせる安全な炭

それでは安全な炭と、そうではない炭。一酸化炭素について解説していきます。

安全な炭とは、不完全燃焼の無い炭のことです。

安全ではない炭=一酸化炭素の排出量が多いもの。

不完全燃焼部分のある炭。

低温で焼かれた炭です。

この場合はレンタンが代表選手です。

レンタンは屋外で使う分には長時間火力強く燃えてくれるので良いのですが室内は❌です。

 

一酸化炭素と安全な炭のはなし

一酸化炭素の排出量の少ない炭が安全な炭です。

炭はもともとは木なので、焼き方が不十分だと煙も出ますし一酸化炭素も多いです。

 

また炭を作るときの温度も関係します。

炭をつくるときの温度が低い炭は一酸化炭素をいっぱい出します。

逆に木材を高温(800度以上)で燃やしてつくった炭は一酸化炭素の排出量が少ないです。

一番一酸化炭素を出すのはおなじみレンタンです。

 

「レンタン」

レンタンのwiki

これはオガクズみたいなものを固めて200度くらいで燃やして炭化させています。

レンタンはレンタン専用のコンロを使います。

それ以外で燃やすと一酸化炭素を特に大量に出します。

ウィキペディアにも書かれています。

レンタンを室内で使うのは厳禁! アウトです!

例外などもありますが、まずはレンタンは外と決めます。

レンタンの危険性 一酸化炭素が多すぎる

 

紀州備長炭・土佐備長炭

一度は聞いたことのある備長炭。

備長炭と呼べる炭はウバメガシなどの樫の木を1000度以上で燃やして作る炭のことを言います。

それ以外は備長炭ではありません。

本来は。

 

そしてこの備長炭が一番一酸化炭素の排出量が少ないです。

残念ながらホームセンターで販売されている「備長炭」と書かれている炭は、ほぼほぼ99%、紀州備長炭でも土佐備長炭でもないです。

世界一硬い炭。

それが紀州備長炭です。

同じクラスの備長炭には、土佐備長炭があります。

(細かいことを言うと輸出規制が入る前の中国産の備長炭は日本の燃料協会が釜師を連れてマニュアル作って全て指導していたのでかなり良質の備長炭が作られていました。今は国策で日本に輸出は100%不可能なので手には入りません。)

 

2016年までは入手可能だった本物の紀州備長炭 横綱くん(上小丸)

これだけ素晴らしい備長炭。

備長炭だけで火鉢の炭を維持するのは固すぎて難しいのです。

なので くぬぎ炭3〜5本に1本だけ入れる。

これが一番良い紀州・土佐備長炭の使い方です。

 

くぬぎ炭・なら炭 千利休の二度焼き

火鉢用くぬぎ炭

くぬぎ炭も同様に安全です。

火鉢屋的には一番オススメしています。

 

茶道で行われる炭でもあり、お茶会は狭い室内で催されますから安全性に問題はありません。

もちろん換気は必要なのは言うまでもありませんが、最初の2〜3時間でしたら狭いお部屋でも換気しないで全然平気、というくらいな感じです。くぬぎ炭の中でも利休の二度焼きという焼き方で焼かれた「くぬぎ炭」は、一酸化炭素の排出が備長炭と同じく少なく、また良い香りがします。

 

利休の二度焼き

千利休さんが「茶事でつかうに相応しいクヌギ炭の焼き方」を発見しました。

それが利休の二度焼きです。

同じくナラ炭で、二度焼きしてあるものがあります。

これはクヌギの原木が減少してしまったため、増田屋が数年掛けてナラの木でも二度焼きを実現させました。

少しお値段安く、また静かに燃えてくれるのでこちらもオススメです。

下の画像。

手前の丸い炭はナラ炭です。

くぬぎ炭

火鉢用の炭

他のなら炭

ホームセンターで売られているなら炭で、岩手のナラ切炭

室内で燃やしても、一応大丈夫です。

ただ私は室内では使用したことございません。

おが炭

国産おが炭

国産のおが炭はほぼ室内OKです。

中国産でも大丈夫なおが炭もございますが、よ〜く吟味しないとなりません。

なので、判断がつかない場合は国産のおが炭がオススメです。

 

まとめますと、

一酸化炭素の排出量の少ない炭が、室内で燃やしても安全な炭です。

ただ換気は絶対に必要です。

二箇所必要です。

お部屋の上にある換気か、窓を10cmは開けます。

 

3.備長炭をいきなり燃やさない

最後は備長炭の話です。

この場合の備長炭とは、紀州と土佐ですね。

どちらも1000度以上で焼かれて作られています。

恐ろしく固いのです。

三浦式硬度計なるものあるようですが、こちらで計測すると鉄より固い13とでるようです。

固いと何が起きるか。

突然熱すると爆跳(ばくちょう)といって、爆発します。

 

備長炭を突然熱すると、「パンッ」といって爆発します。

火鉢ですでにクヌギ炭が燃えている。

そこへ、備長炭を突然いれます。

特に真ん中へ!

私は実験で何度もやりました。

一度は備長炭の破片が天井に突き刺さりました。

 

また、外側にある燃えているクヌギ炭を火鉢の外へふっとばして、床が溶けて煙が出たことがあります。

 

まさにこれで、大阪の消防署からお電話をいただきました。

 

お客様の家で家事に近いボヤがあったのは備長炭を突然熱してからだった

 

備長炭の燃やし方

こんな感じで既に火のついた炭が燃えています。長火鉢をお使いの旦那さんが奥様に「ちょっと出かけよう。すぐ戻るから炭はこのままでいいだろう。」ということでお出かけしようとしました。

実はこれは、私よくやります。本当は灰をかけたほうがいいですが、そのままでも大丈夫といえば大丈夫。

ただ奥様は良かれと思って紀州備長炭を1つ、火のついた炭の真ん中に投入しました。 旦那さんはは見ていませんでした。そしてでかけました。急激に熱せられた備長炭が爆発。外側の燃えたクヌギ炭を火鉢の外へ弾き飛ばしました。畳が燃え、長火鉢も半分くらい焦がしたそうです。そこまで燃えて、近所の方が窓の隙間からモクモクでてくる煙にびっくりして消防にお電話した。

ということでした。備長炭を燃やすときは必ずその場にいること。できれば燃えている炭の近くに置いて、少し温めてから真ん中に投入する。

これさえまもれば心配には及びません。

 

浮世絵に見る当時の火鉢の様子 その1

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