炭取木箱の説明と、背景
最初に炭取木箱の説明をします。特に取っ手が取り外し式になっています。輸送時に壊れないようにだと思いますが、本当は完全に作家さんの趣味です。
最後に、この炭取木箱にまつわるお話を書き足しました。
取っ手が組み立て式
取っ手の付け方です。
炭取木箱の話〜むかしむかしあるところに〜
この炭斗木箱はもともと東北の山に住む仙人のような人が作っていました。
丸太をくり抜いたお風呂を作ったりいろいろなものを作っていました。
この箱は炭取りではなかったのですが炭取りにちょうどよいことで炭取り木箱になりました。私がお店を始める前のことこで30年以上前のことです。
取っ手の丸みは全部手作業でヤスリでけずっています。やたらと時間がかかります。めったに里に降りてこない仙人だから作れた作品です。
でももう2000年代に引退しています。
引退してしまったので廃版になっていました。でも復活しました。
何のご縁かその仙人のお友達が「あいつの作っていたものなら俺も作れる」とかで作ってみたら同じものが出来上がりました。実は私は仙人にも仙人のお友達にも会ったことが有りません。
いわゆる職人さんとして工房があるわけでもないから。仙人とつながっていた人でないと仕入れられないこと。が理由です。
2010年代に仙人のお友達も辞めます
これでまた廃盤になりました。
この仙人のお友達も似たりよったりなところがあったのでよかったのですが。
何が良かったかというと安く作ってくれていたのです。
1つだけある現物を頼りに他に作れる人を探してもらいました。それでやっと3人目の作りてが見つかりました。木工作家さんです。
さすがに仙人の頃の価格よりも現在は高くなっています。
でも現役の木工作家さんが作っていたら売値で3万円といったところです。
すでに引退した方で片手間に作ってくれていますので現在では相当安い、中国製かと思うようなお値段で販売できています。
今は中国でこれを作ってもこの値段かもう少し高くなると思いますが。
今まで色々あった炭取木箱。
今の造り手さんが辞めてしまったらその時が最後かなと思います。
少なくともこのお値段で出せるのは。
炭斗竹籠
お茶時で使われる炭斗は竹に和紙を貼ります。
取っ手はついておりません。
取っ手をつけるという作法から逸脱したスタイルの炭斗をつくっていただきました。受注生産なのと結構お待ちいただきます。