灰均しは何のためにある?
灰均しは、灰に模様を書くための道具ではありません。
燃えている炭を灰に埋めて、火力調節するため。
または、備長炭を燃えやすくするために炭の下の灰を掘って空間を作るため。
外出する際や、寝る前に、新しい炭を灰に埋めて、
その上に灰をちょっとかけて、その上に火種になる小さくなった燃えている炭を載せて、
また上から灰をかける。そうすると朝になると灰の中の炭が静かに燃えている。
といったようなコトの為に使います。
鍛冶屋の田中さんと盛岡のこけし職人の合作
桑柄の部分は盛岡のこけし職人さんが作ります。
南部鉄の火箸(ひばし)部分は、鉄瓶の弦をつくる鍛冶屋の田中さんが作ります。
鍛冶仕事で、トンカン・トンカン、鉄を丸めて中を空洞にして作ります。
桑柄の灰ならしの特徴
灰均しの柄は、火箸の柄よりも太いです。
また、鉄の部分も厚みがあります。
この写真は、灰均しの裏の処理。
それでもとても軽いです。
鉄瓶のように重さが問題になる道具ではないですが、実に軽いです。
桑の柄をとめる処理も、江戸時代からの茶道具の作り方を踏襲しています。
もちろん桐箱入り。
写真では桐箱だけですが、黄色いウコン布に来るんであります。
ウコンは、ターメリック。
カレーのあの黄色いやつです。
ターメリックは殺菌能力が高いので、布に染み込ませて黄色い布にし、
お茶道具などを包みます。
いつの頃からかわかりませんが、江戸期には茶道具や高級美術品はウコン布でくるまれていました。