【保存版】お家で出来る!鉄瓶のサビを止める方法3パターンで解説します。

鉄瓶の錆止め方法3パターンで解説

修理前の鉄瓶の内部の様子。典型的なサビです。蛇口の内部が乾燥させずらいので錆びやすいです。乾かすときには充分お気をつけください。

鉄瓶のサビを止める方法を3パータンで解説

今回は鉄瓶のサビの止め方についてお伝えします。

◾鉄瓶の内側の赤サビを止める方法です。
◾鉄瓶のサビが消えて無くなるわけではありません。
◾サビることで発生する赤水を止める方法でもあります。
◾鉄瓶の底から水が漏れていないこと
◾IHヒーターは使用しないこと

 

 

今回の記事でわかること

自宅で確実に、鉄瓶の内側のアカサビを止める方法がわかります。

「鉄瓶から水は漏れない」という前提条件付きですが、今まで緑茶を煮出してもサビが止まらなかった方でも再挑戦してみてください。

なお、IHヒーターはお使いいただけません。
IHヒーターしかお持ちでない場合は、ページ最後に鉄瓶にイチバン優しいコンロをご紹介しています。

そしてこんな事例が対象です

事例1.長く使っていない鉄瓶。中がサビサビになっている。
事例2.お湯を沸かすと赤水がでる。
事例3.緑茶を煮出してみたけどサビが止まらない。

補足事項::鉄瓶からの水漏れはなし。

 

 

鉄瓶の錆について少しご説明します。

鉄瓶は鉄なので錆びるものなのでサビ自体は怖がらなくて平気です。
長く使わないと特に赤錆が目立ちますが、緑茶で黒くなります。

中のサビの程度に関わらず、お湯が赤くなることもあります。
でも人間はこのアカ水を飲んでも平気なのだそうです。マレにお腹ゆるくなることはあるようですが、鉄と人間はとても相性が良いのです。
もちろん好んで赤水を飲む必要はないですし、私も飲みません。

またお湯を注いだときに鉄サビの鉄粉が湯呑の底にでてくることもあります。
これも飲んでも平気なんだそうです。

昔ご健在だった90才の職人さんが、
「最近の人は湯呑に鉄の粒があるとお湯を捨ててしまう。」
と軽く嘆いていたことがありました。

それを聞いたとき私は「当たり前じゃん!」と思いましたが平気なんだそうです。
びっくりですね。
そうは聞いてもいざ自分の湯呑に鉄粉入っていたら迷わず捨てますが。

製作工程によって違う。錆びやすい鉄瓶、錆びにくい鉄瓶

最初に注意書き

錆びやすいと書くとちょっと語弊がありますが、鉄瓶は本来毎日使う道具。毎日使っていた時代はどちらもサビずに使えていました。

以下の説明はわかりやすくするために「錆びやすい」という表現を使っていますが、錆びやすい=悪いでは決してございません。ただ中国製の鉄瓶(この3年位ででてきましたが)は、この限りではありません。鉄に混ぜものがあると本来の鉄ではありませんのでここでの説明には該当しません。

電話で鉄瓶の修理についてお問合せ先日もお尋ねいただきました。

「何回となく緑茶を煮出して一晩放置してみたけれど、まったくサビが全然止まりません。」
というもの。

この違いは実は鉄瓶の製作工程の違いが原因。

の場合がほとんどです。

鉄瓶は最終工程で「窯焼」みたいなことをします。

「かなき止め」と呼びますが、炭で1000度近くまで鉄瓶を熱く熱します。
焼付みたいな感じです。
こうすると鉄瓶の内外の表面に酸化皮膜ができます。
結果的に

・錆びにくい鉄瓶ができあがる
・鉄臭さがなくなる

といった効果があります。

これは明治時代に発生した盛岡市内の大火災が原因だそうです。

盛岡の大火災
大火事で街の大半が燃えてしまいました。

江戸城のイラストこれ今起きたら大惨事どころではないですが、江戸時代などは火災があるとかなりの広範囲が焼けおちてしまいます。でもその建て直しで仕事が常にあったという話もあります。

長い年月をつかってつくった江戸城が燃え落ちたのも、いわくつきの着物を焼いていたらその着物が風で舞い上がってそれが原因の火災が広がって城まで燃え落ちたらしいですから、ほんと当時の火事は破壊力が現在とは段違いです。

って、むちゃくちゃ話がそれてしまいました。すみません!!

とにかく燃えまくった盛岡。

当然、鉄瓶工房も丸焼けになってしまいました。
鉄は燃えないので残っていましたが、もうだめだろうとおもいつつ使ってみたら、むしろ今までの鉄瓶よりも錆びにくいしなんか良さそう。

ということで、最終工程で「かなき止め」処理をするようになりました。

盛岡の工房ではどこもやっていますし、水沢の鉄瓶も工房によっては「かなき止め」処理をしています。 鉄瓶と一口に言っても、最大150工程の鉄瓶と、1/10の労力で出来上がる鉄瓶とではまったく作り方が違って当然ということですね。

この「かなき止め」により、鉄瓶の表面に酸化皮膜ができます。
また鉄臭さもなくなります。
いいことづく目です。

ただこの「かなき止め処理」をしていない鉄瓶は錆びやすいです。
一応そうした鉄瓶のため付け加えておきますと、別に悪いわけではありません。
なぜなら最初から鉄瓶を使い続けていた時代。毎日お湯を沸かし、ときに薬草も煮出したりしていたらサビないのです。

現代人は忙しいので、たま〜にしか使いません。するとサビてしまう。というわけです。

自宅でできる鉄瓶のサビ止め 3つの方法

その1.緑茶を煮出して一晩コース

文字通り緑茶を煮出します。
そのままでもいいですが、出来れば後始末考えて不織布に緑茶を入れて煮出すと後が楽。
量は適当。
急須にいつもお茶を入れるくらいでOK。

水の量は八分目もしくはサビているところまで。

沸騰時間は5分もあれば充分。
火を止めたらそのまま翌日まで放置します。
お茶っ葉も入れたままです。

翌日、鉄瓶の中のお水を捨てます。改めてお水だけを入れてお湯を沸かしてみます。
いかがでしょうか。赤水おさまっていますか?

もしだめなら

その2.緑茶を煮出して一週間コース

その1の方法を繰り返します。
お茶っ葉は取り替えないでも良いですし、取り替えても良いです。
また、毎日沸騰まではさせないでも平気です。

鉄瓶の中のお水が対流させればOK
手でかき混ぜも良いと思います。

夏場はお水がわるくなってしまいますから外においてあるときは中のお水も捨てます。
その場合はまた緑茶を入れて1分でも煮出して火を止めて翌日まで放置。
これを1週間繰り返します。

これで100% 鉄瓶の内側のは止まります。

(100%って言いきっちゃいました。。。)

その3.たまに麦茶を沸かしとして連続使用

その2、までのやり方で完全に錆は止まります。

が、また時間がたつとサビが・・・ を避ける為たまに麦茶作戦です。

これは、緑茶1週間をしたあとに、もう二度と赤錆を出さないためにたまに実行すると良いですよ。
という方法です。

無理にやらなくても良いです。

ただもしこの夏でも、麦茶をのむなら。

またときに薬草茶を煮出すことがあるのなら、

ぜひ鉄瓶を使ってあげてください。

昔の人は鉄瓶なら鉄瓶しかつかわなかったため、1つの鉄瓶でお湯を沸かしたり、麦茶をつくったりしていました。そうした使い方をしていると、鉄瓶を一度も乾かさなくても全くサビません。

現代では家を離れることも多いのでなかなか毎日鉄瓶を使ってというわけには行きません。
そのため錆の出やすい”状態”が生まれやすいです。

夏場に麦茶を飲んだり、薬草茶を沸かしたりしているからは今度からは鉄瓶で作ってみてください。
一度沸かしてつくったお茶はポットなどに移します。
そのあと特に頑張って乾かさなくてもお茶が残っているとサビません。

緑茶で錆が止まるのはカテキンに含まれるタンニンによるもの。
タンニンは渋みの元。
緑茶に多く含まれていて、薬草茶や麦茶にはあまり含まれていないようなのですが、でもゼロではないです。
鉄瓶は使い続けていれば何十年立ってもサビないのは、こうした使い方があってのものなのですね。

そういえば以前うかがった明治時代からある工房では、戦前から一度もお湯を抜いたことがないという鉄瓶をつかっていました。七輪の上においてあって、炭も毎日つけているので70年くらいそのままだそうです。

最後に大事な注意事項 IHヒーターだけは使わないでくださいね!

何度でもお伝えしなければなりません。
鉄瓶にIHヒーターは使えません。
IHヒーター対応鉄瓶は大丈夫ですが、いわゆる鉄瓶はIHは無理です。
電子の振動で鉄瓶の底が破壊されます。
こうなると修理もできません。

IHしかない場合は、電熱線のコンロと火鉢がベストです!

鉄瓶の湯沸かしにベスト5

No.1 炭+火鉢
No.2 電熱ヒーター
No.3 ストーブの上
No.4 ガスコンロ(できればガスコンロ五徳を置いて)
No.5 ? IHクッキングヒーター(保温のみ)

No.1の火鉢は、ポジショントークっぽいですが実際に鉄瓶に炭火は最も相性が良いです!

No.2の電熱線のヒーター 物が少なくてAmazonでも一種類しか見当たりません。

先日購入してみました。まだ使っていませんがこれはお茶の先生も使うものなので鉄瓶にはピッタリ。しかも2,500円とかなりお買い得です!

火鉢以外で鉄瓶をお使いになるのならまずはこの電気コンロはお持ちになっていて無駄にはなりません!

鉄瓶に最も優しい電気コンロ

石崎電機製作所 電気コンロ SK-65S

Amazonにて2,500円程度で購入可能です。
2020年 5月28日現在

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こちらのお写真にあるようなサビや穴は工房で鋳掛屋さんが修理いたします。

  • 蛇口の中がサビている。
  • 表に湯垢を伴った強いサビがある。
  • 水が漏れる

鋳掛屋(いかけや)とは、江戸時代に多く会った職業で、鋳物の修理屋さんのことです。鉄瓶の職人さんが工房での鉄瓶づくり以外に修理を仕事とするときに名乗る職業のようなものです。

鉄瓶のサビを修理するまえの写真01
鉄瓶のサビを修理するまえの写真02
鉄瓶のサビを修理するまえの写真03

中がサビているからゴリゴリサビを取りたい

底の鉄が薄いと、溝が漏れてきますのでお気をつけください。
大事な鉄瓶や骨董の鉄瓶などは、職人さんに慎重に修理をしてもらったほうがよろしいかと思います。サビを取りました後に黒漆で塗装と錆止め処理をいたします。まずはご相談ください。

最後に

ページの頭にあった鉄瓶の内部がサビた状態の写真

修理後がこちらです。

修理後 蛇口の内側

鉄瓶の修理の後の様子 蛇口

修理後 鉄瓶の内側

鉄瓶の修理の後の様子
鉄瓶修理後

以上、今回は鉄瓶の錆止めについて長々書いてみました。

いかがだったでしょうか。

では皆さんの素敵な「鉄瓶のある暮らし」を応援しています。

お読みいただき有難うございました。

火鉢の道具店 三浦

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